導入事例

データ検索を簡単に、正確に。
インナーブランディング強化もめざす。

キンコーズ・ジャパン株式会社
CXブランド推進室
広報ブランド戦略チーム 杉山 隆 氏

杉山氏の所属するCXブランド推進室は、社内外への広報やブランディングを一手に担っている。広報については、自社サイトのコンテンツ制作などを通して社内外への発信、ニュースリリースの発信やメディアからの取材獲得による自社露出強化、的確なイメージの醸成を行うこと、ブランディングについては、自社の特性を統一し、企業価値向上のための企画立案、管理がミッションだ。

DXの観点から、社内の課題を解決するシステムを選定する立場でもあり、今回はDAMサービスshelfの導入を推進した。

データの探しやすさが従来比20%増

幅広い業務を行うキンコーズ・ジャパン様にて、shelf導入前に扱っていたファイル数はおよそ1万6000点。サーバーの共有フォルダに格納し、併せてエクセルで台帳のようなリストを作成することで、どこに何があるか分かるよう工夫してきた。

しかし管理面では、メンバーにより管理の精度に差が出てしまう、リスト作成が煩雑かつ最新の状態に保つのが困難という課題があり、また利用者にとっては、階層が深くなることで目的のファイルが探しにくい状況だった。

「shelfを知り、最初に営業職を対象にテスト導入を行いました。客先でファイルを検索して瞬時にデータを取り出したり、PCに入っていないグラフィックソフトのファイルでも閲覧できたり、JPEGに書き出せたりする点が特に好評でした」と杉山氏。また管理面でも「shelfの大きく違うところはリストをダウンロードできるところ。自分で作る必要がなく、最新に保った表がいつでも手に入る」と違いを実感した。後日行ったアンケートでは「データ検索、利用の際不便を感じる」という項目が従来比20%も減少。効果が想像以上だったこともあり、shelfを本格導入した。

現在は全国の店舗も含めて約300アカウントを使用。1アカウントを複数のスタッフが共有していることもあり、多くの方に利用いただいている。

誰でも扱いやすいデザイン
正しい利用を促進する管理機能

「UI設計がいいのでしょう。誰にとっても見やすく導線が分かりやすいようです」導入から約1年半が経過したが、使い方についての問い合わせはほとんどないとのこと。今後は、検索のしやすさをより考えた登録ルールの浸透を目指す。「実は導入直後にメニュー単位でしか検索できなかったものが、すぐに全検索できるようになりました。こうした俊敏性のある機能改善はクラウドサービスのいいところなので、今後も期待しています」

さらに共有フォルダではできない「防げる、促せる」という効果がshelfにはあるという。

「新商品のリリースがあると、社内イントラで商品開発部門が店舗へ告知しています。shelfならどの店舗がどのデータをダウンロードしたか把握できるので、ログを見てダウンロードがまだの店舗に利用を促したり、反対に間違ったデータをダウンロードしてしまった店舗には個別に連絡して誤ったデータの流出を防ぐことができます」と杉山氏。忙しい店舗をフォローできる仕組みにもなった。

インナーブランディング浸透にも一役を担う

「shelfは自社システムのように設定できるのも魅力です。弊社では企業ロゴを入れて、ブランドイメージのブルーで設定しました。細かいことですがこうしたカスタマイズ性も自社カラーを出せるのでブランド担当として大切にしています」と杉山氏は続ける。

最近、社内のローカライズ推奨や企画部門の増加により、情報を発信する部署が増え、ファイルの管理も多部署で行うように変わった。その結果出てきた新たな課題が、データのトーン&マナーの管理だ。これについても「shelfは共有フォルダよりも一覧化に優れていて、新しいデータが登録されるとNEWアイコン付きで表示されます。そのデータを中心にトーン&マナーをチェック、改善の必要がありそうなものは担当部署に問い合わせることも可能です。こういった面で共有フォルダよりもメリットを感じます」と、インナーブランディング浸透に向け動き出している。

さらにデザイン部門では、オプションサービスの「Workspace」を導入。制作管理に苦心していた担当者の目にとまった。「お客様とやり取りがメールではなくクラウドになるとリスクヘッジできるので、公開前の情報を扱う私たちとしては営業上のセールスポイントにもなります」と杉山氏。「社内での制作物などもこのフローを導入し、効率化を図ると共にブランド管理にもつなげていけたらと考えています」


最後に杉山氏は今後の展望について次のように語った。「shelfの導入目的は効率改善だけでなく、社内のブランディングの強化。会社としてのレギュレーションをしっかり構築し、社員全員がそれを理解して、反映されたコミュニケーション媒体をつくれるようにしていく。使うべき人が使うべきデータを見つけ出せる。そういう環境を整備していき、将来的にDX推進にもつなげたいです 」

キンコーズ・ジャパン株式会社

個人からビジネスユースまで対応する有人接客型プリントサービスのキンコーズ及びコワーキングスペースのツクル・ワークといった店舗運営事業をはじめ、顧客の業務改善を支援するプラットフォームソリューションの開発・運用支援を行うデジタルソリューション事業、屋内外の装飾・展示会の出展向け大型インクジェット出力・加工・施工から、ショッピングモールでの販促支援室の運営、セールスプロモーションにおける企画立案・デザインなどのマーケティングサービス事業と多岐にわたるサービスを展開している。