資料作成は1時間から15分に
ARTshelfが変えたアールビバンのアートの作品管理
アールビバン株式会社
商品戦略室
宗 佳妮 氏
版画や現代アートの企画・販売などを手掛けるアールビバン株式会社は、数多くの現代美術コレクションを保有している。
同コレクションの作品情報を扱う場面は、日々の業務の中で何度もある。作品情報を登録するとき。評価のために整理するとき。社内で共有するとき──。
そのたびに、多くの手間を要していた。作品情報はエクセル、画像や関連情報は別々に保管されていたので、必要な情報を探すたびに複数の保存先を行き来する必要があった。
「当時は情報の整理が不十分で、それぞれどこにあるのか、探すだけでも大変な作業だったそうです」と同社の商品戦略室・宗佳妮氏は振り返る。この状況を変えるため導入したのが、アマナのクラウド型作品管理サービス「ARTshelf」だった。
同サービスによって、作品管理の課題はどのように解消され、現場にどんな変化をもたらしたのか。「あの画像はどこ?」 散在する作品情報
1984年の設立以来、アールビバンは作家の発掘・育成から商品開発、販売まで幅広く手掛けてきた。ARTshelf導入以前も、作品管理そのものができていなかったわけではない。 ただ、情報が増えるほど管理の手間も増えていく。
作品をまとめた資料は、日々さまざまな場面で必要になる。以前は、そのたびに作品情報をエクセルから探し、画像データを開き、必要な情報を一つずつまとめていた。 30作品ほどなら約1時間。作業を繰り返すたび、少しずつ時間が積み重なっていった。
「あの画像はどこにあるの?」「リストが見当たらない……」──。課題が山積するなか、「作品情報をまとめて管理できる仕組みが必要だ」という認識が強まっていった。
そんなとき、紹介を受けたのがARTshelfだった。聞けば「作家ごとに作品の一元管理が可能で、リレーション機能で関連ドキュメントや画像もまとめて整理できる」という。 まさに求めていたサービスだった。
自社仕様に育てられる柔軟な管理機能
導入後、効率が劇的に上がった。作品情報の整理は1時間から15分に短縮。「社内外に共有する資料も、必要な作品と項目を選ぶだけで作成できます。 関係者への展開もとてもスムーズになりました」と宗氏は話す。
ただ、用意された機能を使うだけではない。管理項目を自由に追加・編集できる「メタ情報」の機能が、業務の効率化をさらに後押しした。
一般的なアーカイブシステムでは、作品名や作家名、制作年といった基本情報しか登録できないことが多い。 一方、ARTshelfでは、所在地や展覧会名、貸出状況など、自社の運用に必要な管理項目を追加・編集できる。項目名も変更できるため、業務に合わせた管理画面を構築できるようになる。
「操作も難しくなく、基本的な機能であればマニュアルを一読するだけで使いこなせる。そこからカスタマイズしていけば、自分だけのためのシステムをつくることができます。これは本当に便利です」
運用を重ねながら改善を続けた結果、ARTshelfは業務を支える土台として定着していった。
外出先でも、「すぐ確認できる」が当たり前に
アートの作品情報を確認したい場面は、オフィスの中だけとは限らない。 執行役員の話では、会社の代表者と外出している際、「あの作品は持っていたかな」と尋ねられることがあるという。 以前なら会社へ戻って確認するしかなかった。だが今は、スマートフォンでARTshelfを開けば、その場で画像を含めた作品詳細を一目で確認できる。
「作品名だけでは思い出せなくても、画像を見ると『これだったね』と記憶がよみがえります。その場ですぐ参照できるので、とても助かっています」と、執行役員は語る。
企画展で実感したARTshelfの真価
ARTshelfの価値を特に実感したのは、同社の現代美術コレクションを紹介するコレクション展だった。
コレクション展では、学芸員への作品提示や展示作品の選定、巡回先ごとの作品管理など、さまざまな場面で同サービスが活用された。 学芸員や社内の担当者は、同じ作品情報を参照しながら展示内容を詰めていく。その作業をARTshelfが支えた。
「開催が決まり、最初に作品を選定する際にもARTshelfが大きな力になりました」と宗氏は話す。 「これがなければ、コレクション展の準備が間に合ったかどうか。もっと多くの時間と労力がかかっていたと思います」
今ではARTshelfは、作品情報を管理するツールにとどまらず、社内外の関係者をつなぐ情報基盤としても定着している。「明日からこのサービスがなくなったら、ですか? 正直、以前の運用に戻るのは想像できません。今では『アートの作品管理=ARTshelf』になっていますから」

